Nocturna

ノクトゥルナ

ミラノの夜の静けさの中に感じた、現代のミラノの脈動と18世紀から19世紀にかけての歴史的な記憶が交錯する瞬間が、この作品の誕生に繋がりました。

香りはウッディなパチョリを基調に、ミラノがファッションとデザインの世界的な中心地として名を馳せた1970年代の空気を彷彿とさせます。アンバーのムスキーな香りは、エレガントで官能的な美しさを増幅し、バニラオーキッドの発酵過程がもたらす甘美なニュアンスは、芸術的創造に欠かせない遊び心を添えています。

Gallerist Coments

ギャラリスト コメント

大人の夜歩き。
大人になると、夜に自由が訪れる。
「Nocturna」はその自由な時間をより特別なものにしてくれる。
夜を照らす月と色気のある街灯、夜を纏って彷徨う私。
自由を謳歌する大人たちで色めき立つ街並み。

– Trainer / E.N.

とても感傷的、秋の冷たい焦げたような空気と灰色の空の下、寒さを噛み締めながら歩く時、この優しく暖かい香りを感じると、帰る場所があることを思い出して胸がいっぱいになる。
12月、寒さが本格的になったらローゲージのニットの内側、胸元に忍ばせて暖かさを思いっきり感じたい。

– Ginza Gallery Manager / M.H.

悩みを考えても考えても、考えても何も答えが見つからない。
そんな時に夜風にあたりながら頭を冷やすように黙々と歩く一人だけのナイトウォーク。
一人でも、目から見える街並みの明るさや人の話声、車の音が一人ではないと感じさせる。孤独を忘れさせてくれる。
何も正しくなくていい。正しいことは何一つない。正しくないのが正しい。
そんな狭間の香り。

– Roppongi Assistant Gallery Manager / U.K.

ルネッサンスの雰囲気を残すブレラ地区の旧市街を散歩している絵が浮かぶ。
辺りは静まりかえり、帰路につく人も途絶え、中世の雰囲気が漂うひと気のない細い路地を抜け、サンタ・マリア・デル・カルミネ教会を横目に朝まで散歩する。夜が明け始め、青黒い空とメキシカンバニラが織りなすコンポジション。まるで15世紀にタイムスリップしたかのような気持ちにさせてくれる。

– Azabudai Gallery Manager / Y.T.

金色の山椒魚の胴のような、ミラノの街の無限の中を彷徨う、恍惚として終ることのない夜の散策の象徴。
時間、歴史、伝統、個体性、地方性、独創性、といった文学概念と、ロマン主義的、あるいは十九世紀的、あるいは歴史主義的文学観に疑いを差し挟むことにも考えを巡らせる...自己表現と言う主題に関して、もっと自身のラディカルな姿勢を示すのは?
愛というもの。それは、ふたりの夜の忍び逢いの奔放だがつかの間の喜びよりも、もっとしっとりした、深い愛情のことを言うのかもしれない。
そう思い至ったその時、スフォルツェスコ城の時計が一秒の狂いもなく午前0時を打った。その恋心を、初めも終わりもない詩という作品にうたい込めた。

– Roppongi Senior Gallerist / M.K.

石畳の上を歩いていたはずなのに、気がつくと深い夜の森へ。
そこでは、魅惑的なショコラのような香りが漂う。何よりも素晴らしいのはバニラオーキッドの共演がこの世界を完璧に楽しませてくれること。
迷い込んだ森の中にいつまで居続けることができるだろう。

– Trainer / M.H.

新しきもの、古きものが交錯するミラノの街並み。霞がかった肌寒い冬の深更の中の二人。片足で立っているような揺らめきのある幻想的な情景に心攫われ。クリシェのようにお互いの温度に溶けていく可惜夜。

"ミラノのデザイン最先端の地としての洗練されたモダンさ"、"ダスティな要素がセピア色の過去を演出するクラシカルさ"、二つの時が同居するグルマン。

– Azabudai Senior Gallerist / T.S.

暖色の明かりに照らされて、騒めく街の中をあなたと一緒に歩く。
街に灯る明かりがいつもと違ってイルミネーションのように煌めいて見える。夢なのか現実なのか、幻想だと思うほどに優しく、温かく、美しい。そんな幸せな空間が私たちを物語の主人公にしてくれる。
人々も騒音も目に入らないし聞こえない。あなたの手のぬくもりと輝くような笑顔、あなたの声だけを一身に感じる。
この世には私とあなたの2人だけ。

一生記憶に残る一夜の香り。

– Roppongi Gallerist / K.M.

70'sのグラムロックやグランジはもちろんプレッピーな正統派のファッションにも合う、『服に似合う香り』。
イメージが限定的でなく曖昧さがあるので実は汎用性は高いのではないかと思う。
男女逆転の世界観で作り込んだ、androgynous な双子のようなコーデでこの香りを纏わせてみたい。

– Azabudai Gallerist / N.O.

どこか足りない「間」 
曖昧な境界線、目的を持たない時間。
今はまだ答えを見つけないで欲しい、始まったばかりだから。

– Rounder / M.S.

人混みで無心に歩く人々を見つめる
自分はだれか?問いかける
人は弱い、弱くあるべきだ
だからこそたまには強いと思い込んでみても良いと思う
そんな歌が聴こえる

– Roppongi Gallery Manager / C.T.

夜空の下、朧気に踏みしめるように歩いた記憶。さまよいながら甘い歌を囁き戦慄な私と鼻歌は暗い闇の中を逃避行。
胸を締め付けるような思い出は時に私たちを強くしてくれる。

– Ginza Senior Gallerist / A.M.

9,591kmという、遥か遠くの国から届いた香りのメッセージ。
「Nocturna」越しに見るミラノの街は、音もなく、ただ美しい景色が広がっていて、夢を見ているのかと錯覚する。
透明なガラスに閉じ込められた、正体の分からない夜の空気を肌で感じてみてほしい。

– Azabudai Assistant Gallery Manager / M.Y.