アグアス デ マルソ
Aguaz de Marzo
2026.6.11 THU
名古屋ギャラリー 先行発売
南米の夏の終わり。
移ろいゆく大気を表現した、新たな作品。Aguas de Marzoは、香りづくりと音楽的な作曲との親和性を称えるコレクションです。
香りのノートはコード(和音)のようにブレンドされ、音楽と同じように“感情”へと語りかけます。
そこにはカデンツ(終止)、リズム、強弱、そして“静けさ”が存在します。
一つの楽曲を構成する要素が蒸留され、そのエッセンスが香りへと変換されるArmoníasコレクションの作品の一つ。
この香りが描いているのは、「夏の終わりの空気」。夏が静かに去り始め、まだ暖かさが残る中で、少しずつ季節が変わり始める、侘しさを表現しています。
南米の多くの地域では、「3月の雨(Aguas de Marzo)」は晩夏を意味します。
ブラジルでは季節の雨が降り始め、アルゼンチンやウルグアイでは、海が一年でもっとも穏やかで、美しく、温かく感じられる時期と重なります。
夏の喧騒が去り、その土地に暮らす人々が最後の海を楽しむために浜辺へ戻り、夏の終わりを静かに楽しむ。そんな情景から着想を得ています。
それは、夏の楽しかった時間が少しずつ思い出に変わり、その記憶が「saudade(サウダージ)」という感情を帯び始める瞬間でもあります。
※“saudade(サウダージ)”とは、南米やポルトガル圏で使われる、「過ぎ去ったものを愛おしく思う気持ち」や「戻らない時間への切なさ」を表す言葉です
この香りは、Tom Jobimの楽曲『Aguas de Março』を引用したり再解釈したりするのではなく、“サンプリング”という概念を通して“音楽の空気感”を香りに置き換えるように作られています。
音楽におけるサンプリングとは、リズムや声、コードの断片を取り出し、新たな楽曲の中で再構築すること。
Aguas de Marzoもまた、その楽曲が持つ感情の断片を抽出し、香りとして新たに再構築しています。
音楽とペルフーメは、どちらも目に見えないもの、言葉では説明しきれないものを表現する力を持っています。
どちらも感覚と記憶を通して働きかける存在です。
この香りは、その共通言語を通して、“終わり”や、“過ぎ去っていくものを留めておきたいという感情”を、言葉を使わずに語りかけます。
この構成は、20回以上の試作を経て完成しました。
ライムとミント(イエルバブエナ)が、明るくハーバルな清涼感とともに幕を開け、その後、氷のような冷たさが現れます。やがて、樽熟成ラムとサトウキビの温かみがゆっくりと香りに溶け込んでいきます。
ライムは、果皮圧搾と低圧スチーム蒸留の両方によって抽出され、その輝くような透明感を保っています。
イエルバブエナは葉からスチーム蒸留され、樽熟成ラムはラム酒そのものから濃縮されたアブソリュートを使用。香りに温度と質感を与えています。
また、サトウキビはインフュージョンによって抽出されています。Aguas de Marzoは、“夏の終わり”を単なる終着点としてではなく、これから訪れる寒い季節の中にも持ち続けていける感覚として捉えています。
100ml ¥62,700 / 30ml ¥37,400
名古屋ギャラリー先行発売