Arábica

アラビカ

「Arábica(アラビカ)」は、珈琲の多様な香りの表現を追求した作品。

コーヒーチェリーの収穫から始まり、生豆の焙煎、挽き、抽出に至る各段階で生まれる香りを再現し、酸味や苦み、そしてまろやかな香りを空間に広げる。特に、慣れ親しんだカフェの穏やかな香りを想起させる。
ジュリアン・ベデルは、珈琲の各プロセスにおける香りを科学的に研究し、独自のクロマトグラフィー技術を駆使して各地の珈琲豆の特性を分析してきた。過去に幾度となく製作を試みたものの、求める複雑で繊細な香りを完全に再現することができず、発売を断念していた。しかし、自社ロースターの導入により、理想の調香が実現し、ついにこの作品を世に送り出すことができたのである。

「Arábica(アラビカ)」は、珈琲の香りを芸術として昇華させた特別な作品となった。

Gallerist Comments

ギャラリスト コメント

コーヒーを淹れる、喫茶店で時間を潰す、そんな何気ない小さな時間を楽しめる余裕を思い出す。

– Azabudai Senior Gallerist / T.S.

なんでもない"普通"の日々に溶け込む香り。
脚色されていない、シンプルな焙煎香は喫茶店の空気を引き連れているよう。
いつだって自分だけの時間と呼吸を思い出させ、現実の世界を愛おしいと思わせてくれる。

– Roppongi Senior Gallerist / M.Y.

タバコに火をつけて窓を開けると室内の暖かな空気と共に香ばしいかおりが外に逃げていく。
ポタポタとリズムよく落ちる音が心地良い。

– Senior Gallerist / W.S.

焙煎する過程で生成されるピラジンという成分はローストしたナッツのような香ばしい香りがし、フランという成分は甘みが有りキャラメルのような香りがする。コーヒーを飲み、タバコをくゆらしながら繰り広げる何気ない会話が聞こえる。まるでジム・ジャームッシュのコーヒー&シガレッツのような香り。

– Azabudai Gallery Manager / Y.T.

街を歩いていたら、Arabicaの香りを感じた。ナッティで、苦くて甘いコーヒーの香り。
この香りが、私を休憩に誘ってくれた。

– Roppongi Gallery Manager / C.T.

ホットコーヒーの湯気のように緩慢と時間も思考も心身共に溶けていく。
ドアを開けて足を一歩踏み入れれば現実とは掛け離れた“休息時間”。
心も体も、ほっと温まる至福の一杯。

– Ginza Senior Gallerist / A.M.