2025.4.4
2025年3月14日、FUEGUIA 1833は日本国内4店舗目となる新たなギャラリーを、大丸心斎橋店本館4階にオープンいたしました。六本木、銀座、麻布台に続く日本初の関西出店であり、世界最大級の店舗面積を誇るこの空間は、ブランドの新たな節目となる場です。
このギャラリーにおいて核となるのは、「家」が存在するということは、その周囲に「外」が広がっているという思想。従来の「家を建てる」という発想に、「外を創造する」という視点を加えることによって、類まれなスケールの空間が生み出されました。天井は空、床は大地、響き渡る音は自然や動物たちの声。その場に身を置くと、空間自体が語りかけてくるような、詩的で根源的な感覚が立ち上がります。そうした本質が、繊細な美意識と共鳴しながらデザインへと昇華されています。

空間の設計を手がけたのは、創業者ジュリアン・ベデル。南米と日本という異なる文化に根ざす建築的要素を独自に融合させ、FUEGUIA1833ならではの世界観を体現しました。使用されている素材は、京都の土や火山灰、テラコッタなど、自然が育んだものばかり。南米と日本、両方の文化において古くから用いられてきた土壁は、呼吸するような温かさと静けさを空間にもたらします。
壁面には、左官職人による手仕事の跡をあえて残し、素材の揺らぎや質感が静かに浮かび上がります。優美なアーチの造形は、南米の精神性とヨーロッパの美意識が交差する情景を物語り、床と天井は同色の黒で統一されながらも、意図的なムラによって光と影の微妙な移ろいを描き出します。






空間構成は、「庭」「家」「部屋」という住まいの構造を基軸としています。エントランスから奥へと進むにつれ、視界や音が静かに切り替わり、感覚のモードが移ろっていく。香りを“選ぶ”のではなく、“出会う”という体験のために、空間全体がひとつの舞台装置として構築されています。
入り口では、東北・宮城県産の銘石「伊達冠石(だてかんむりいし)」がゲストを迎えます。大蔵山スタジオによって手配されたこの石は、伊達政宗公ゆかりの地に産する希少な鉄鉱石。経年により深紅の錆が浮かび上がるその表情は、時の流れと共に深みを増し、静謐な存在感を湛えています。かつて海底に堆積していた地層が、数千万年〜1億年という悠久の時間を経て隆起し、風化という自然の営みの中で刻まれた表情は、「生きている石」とも称され、地球という星の記憶を静かに物語ります。
天井には、1833年3月、ティエラ・デル・フエゴの空に広がっていた星々の配置が忠実に再現されています。星空専門のエンジニアにより、一本一本の光ファイバーを手作業で配したこの天体図は、空間に静寂と崇高な体験をもたらします。視界が開けるほどに、星々は穏やかに、そして確かに瞬き始めるのです。これは、FUEGUIA 1833という名の由来ともなる物語——探検家に連れ去られた先住民の少女フエギア・バスケットが、チャールズ・ダーウィンの手により故郷パタゴニアへと帰還した夜の星空が、現代の日本の技術によって空間の中に再構築されたものです。

「家(室内)」にあたる空間には、ジュリアン・ベデルの自邸と同様、カッシーナ社の名作ソファ「マラルンガ」が設えられています。喧騒から切り離された静かな“部屋”では、香りと向き合う内省的な時間が流れます。ジュリアン自身がレリック加工を施したカスタムギター、シャルロット・ペリアンによるチェア、無垢のウォールナット材のテーブルなど、時を重ねながら暮らすことのできる美しい品々が、静かな生活の気配をもたらしています。
まるで誰かの邸宅に招かれたような親密な空間で、FUEGUIA 1833のフルコレクションと出会うひとときが広がります。

奥へと進むと、もうひとつの特別な空間が広がります。そこには、画家・イラストレーターである山口洋佑氏による墨のミューラルアートが施されています。Vicuña、Hornero、Yaguaretéといった製品に込められた物語を象徴する動物たちが、まるで家主の手によって描かれたかのように静かに佇んでいます。日本製の墨汁と筆を用い、杉板に描くことで、墨が木目に寄り添い、唯一無二の温もりと深みのある風合いが生まれました。素材とモチーフが呼応する、詩的で静謐なアートピースです。
また、麻布台ギャラリーと同様に、Genelec社のスピーカーとイマーシブ・サウンドシステムを導入。音響の専門家により精密に調整された音のレイヤーが、訪れる人を優しく包み込みます。大阪ギャラリーでは、「家(室内)」には静けさを湛える音、「庭(外)」には小鳥のさえずりや水の音といった自然音が配され、空間を移動するごとに音の景色が変化します。音は空間の輪郭を描き、香りとともに記憶に残る余韻を紡ぎ出します。
このたび公開された公式写真では、空間構成、素材、照明、アートの各ディテールをご覧いただけます。どうぞ、五感を開いてこの唯一無二の空間を体験ください。

■クレジット
企画: Fueguia 1833 + びこう社
デザイン: ジュリアン・ベデル
ローカル実施設計: 入江三宅設計事務所
施工: 三越伊勢丹プロパティ・デザイン
ミューラルアート: 山口洋佑
星空演出: 彩電
石庭制作: 大蔵山スタジオ
石庭監修: NAO Taniyama & Associates
音響: Genelec Japan
写真: 千葉圭子 / ナカサ アンド パートナーズ

■取扱製品
Perfume Collection を含む全製品
先行販売品:Flor de Hueso
先行販売店舗:FUEGUIA 1833 大阪ギャラリー
一般発売日:2025年4月17日(木)
販売店舗:FUEGUIA 1833 都内ギャラリーおよびオンラインギャラリー